園長からのひとこと【2020/12】

年末の慌ただしさが、身に染みる季節になりました。今年も終わりを迎えようとしています。

さて、毎年、京都の清水寺で今年の世相を表す漢字が発表されています。今年は、「密」という漢字でした。新型コロナウイルスの流行が始まってから、世界中で人々が密になる状態を警戒するようになりました。「密」という言葉は、今では、恐くて危険というイメージがあります。しかし、本来、人々が密になることは、決して悪いことではありません。清水寺の森貫主も「コロナ禍だからこそ、心のつながりの大切さを知る大切な一字」というコメントをされていました。

生きる上で、最も恐ろしい状態は、密ではなく孤独だと思います。どんな人も、様々な想いや働きの中で生かされて生きています。密に人との繋がりを感じる中に、人間らしい日暮らしが恵まれていくのでしょう。

まだまだ人が密に集まることのできない日々は続きそうです。今年の年末年始は、自宅で家族だけで過ごされる方も多いことでしょう。密になれない時だからこそ、密に繋がることのできる家族の存在は本当にありかたいものです。コロナ禍の中で迎える年末年始、家族の温かい繋がりを大切に、お互いの心は密にして迎えましょう。

2020-12-25