年末の慌ただしさが、身に染みる季節になりました。人それぞれの味わいの中で、時は過ぎてゆきます。各ご家庭で、今年一年の思い出を振り返ってみてはいかがでしょう。子ども達は、きっと素敵な思い出を語ってくれることでしょう。
さて、今年は、イギリスのEU離脱やアメリカのトランプ次期大統領の当選、お隣の韓国では、大統領が弾劾されたりと、世界中が大きな変化の中にあった年でした。親鸞さまが、80歳の頃、ある方に宛てられたお手紙の中で「世の中安穏なれ、仏法ひろまれ」という言葉を残しておられます。世の中が安らかで穏やかであってほしい、一人一人が仏様のお心を大切にするような世の中であってほしい、という願いの言葉です。仏様のお心というのは、他者を慈しみ、他者の悲しみを共に悲しんでいくお心です。お互いがお互いのことを慈しみ悲しんでいく世界が、本当に平和で安らかな世界であることを、お釈迦様は教えてくださっています。
今年は、成道会が中止となり残念でしたが、新しい年を迎えるにあたり、今一度、子どもだちと一緒に、お釈迦様のお心を大切にしたいものです。ご縁のある方々と温かい繋がりを感じてゆける素敵な新年をお迎えしましょう。