今年度も、残すところ、あと一ヶ月となりました。四月には見ることが出来なかった、それぞれの子ども達の成長した姿が、保育園を彩っています。発表会では、本当に多くの保護者の皆様にお越しいただき、まことにありがとうございました。皆様の温かい眼差しが、子ども達の何よりもの力になったことと思います。
さて、先日、保育園で飼育していたウサギのチョコちゃんが、その短い一生を終えました。ホールで子ども達と一緒に、涙の中、チョコちゃんのお葬式をお勤めしました。出会いがあれば、必ず別れがあります。その中でも、死の別れほど悲しい経験はありません。しかし、その大きな悲しみがあることで、人は、命には限りがあること、また、それが掛け替えのないものであることに気づいていくことができます。この度、経験したチョコちゃんとのお別れは、子ども達の心に、チョコちゃんにしか灯すことのできない優しさを残してくれたように思います。一羽のウサギの命が、たくさんの人間の子ども達の心に優しさを灯していく、そんな素敵な命の繋がりを味わわせていただいたお葬式でした。たとえ、大人になってチョコちゃんのことを忘れてしまっても、きっと、この度、悲しみの中で頂いた優しさは、それぞれの心の中に残っていくことでしょう。
発表会を経験し、また一つ大きく成長した子ども達ですが、大人になっても、無数の掛け替えのないものに育てられた自分であることを大切にして、どこまでも優しく強く成長していってもらいたいですね。