短い秋が終わりに近づき、急に冬の気配を感じるようになりました。感染症の流行も心配されます。体調に気をつけながら、寒い冬の季節を楽しみましょう。
先日、ある研修会で、子ども自身の考える力についてのお話を聞かせていただきました。小学一年生の男の子のお話でした。広島の平和記念公園には、被爆樹のアオギリがあります。原爆の恐ろしい熱波に耐えて生き続けている樹木です。その話を、アオギリの前で先生から聞いていた一人の小学一年生の男の子が、「熱かったね」と言いながら、自分の水筒の中のお茶を半分、アオギリの木の根元に注いだというお話でした。
子どもの素直で純粋な心の姿に、大人は、はっとさせられたのではないでしょうか。私達大人は、未熟な子どもに対して、正しいことを教えなければならないと思いがちです。それが行き過ぎると、子ども自身が考えることを阻害してしまい、大人の考えを押しつけてしまうことにもなります。しかし、子ども自身は、大人が考える以上に、素直で柔らかい心を持っています。その柔らかい心で、子ども自身が、たくさんのことを感じて考えていける環境を用意してあげることが、とても大切だということでした。
これから年末に向け、忙しく慌ただしい毎日が増えてくることかと思います。そんな中でも、子どもから大人も大切な姿を教えられていくような、一緒に色んなことを感じたり考えたりするほっかりとした時間を大切にしていきたいですね。
2024/11/30