厳しい残暑が続いていましたが、お彼岸が過ぎ、少しずつ秋らしい空気が満ちてきました。新園庭での初めての運動会に向け、子ども達の一生懸命な姿が、保育園を彩ってくれています。
さて、今年の残暑は本当に厳しく、お彼岸を迎えても、彼岸花があまり咲きませんでした。季節の花が見られないというのは、寂しい気持ちがします。本来、お彼岸に必ず咲く真っ赤な彼岸花は、葉っぱのない花として有名です。しかし、実は、彼岸花にもちゃんと葉っぱがあるそうです。それは花が枯れた後に、葉っぱだけが、人知れず球根から伸びてくるのだそうです。その葉っぱは、冬を越し翌年の夏まで枯れずに繁り、その間、光合成による栄養を球根に送り続けていきます。夏頃に葉っぱが枯れ、秋のお彼岸の頃に、栄養がたっぷりになった球根から、真っ赤な花が咲くのです。その花の寿命は、わずか一週間です。一週間の間、みんなに注目される真っ赤な花には、誰にも知られない葉っぱによる約10ヶ月もの地道な準備があるのです。残暑の厳しい今年は、まだ繁った葉っぱが、人知れず地道な準備をしているのかもしれません。
花だけではなく、命あるものの輝く姿には、人知れない様々な努力やその命に向けられた温かい働きが必ずあるものです。今年の運動会は、コロナ禍が明け、新園舎をバックに新園庭で開催する初めての運動会となります。子ども達自身の頑張りや多くの方々の温かい想いが、子ども達の輝きとなって新園庭にいっぱいに広がる素敵な時間にできたらと思います。温かい応援をよろしくお願いします。
2024/9/30