新緑が美しい季節になりました。これから梅雨の季節を迎えます。雨の季節ならではの美しさや楽しみも、子ども達と一緒にたくさん見つけていきたいと思います。

 さて、5月は、花まつりや小運動会など、保護者の皆様にもご参加いただいた行事がたくさんありました。お忙しい中、たくさんの皆様が快くご参加くださいました。まことにありがとうございました。

5月8日に開催した花まつりでは、親子で一緒にお釈迦様の誕生仏に甘茶をかけていただき、甘茶を味わっていただきました。甘茶を、生まれて初めて口にした子ども達も多かったように思います。

お釈迦様の誕生日に甘茶をいただくのは、お釈迦様がお生まれになった時に、空から甘露の雨が降ったと伝えられる故事に基づいています。疲れた時に甘いものを口にすると、ほっと心が安らぐように、「甘い」という味は、人の心を癒していく優しさを表しています。また、雨は、乾いた世界に潤いをもたらすものです。あらゆる命を慈しむことのできるお釈迦様の誕生は、あらゆる命の上に本当の癒しと潤いをもたらすものであることを、甘露の雨の故事は伝えてくれているのです。

 甘茶の甘味は、砂糖の200倍ともいわれています。それほど甘いのにカロリーはゼロで、抗アレルギー作用や歯周病に効果のある生薬としても昔から使用されてきました。

まもなく、湿度も気温も高い季節が訪れます。体も心も疲れやすい季節ですが、甘い味で人に癒しと潤いをもたらす甘茶のように、お互い、ほっとした安心を周りに与えていける優しさを大切にしていきたいですね。